『 富士山の日 』( 2月23日 )に改めて思ったこと


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こんばんは。2月も下旬になり、朝晩はまだ寒い日があるものの、日中は少しずつ暖かくなってきましたね。早く春が来てほしいです。

昨日( 2月23日 )は『 富士山の日 』でしたね。僕は車で自然を見に行くのが好きで、休日にときどきドライブに出かけるのですが、富士山の近くまでドライブすることもたまにあります。

2013年に富士山は UNESCO の世界遺産 として登録され、 海外からもさらに注目されるようになりましたね。このブログを開設して以来、初めて迎える『 富士山の日 』でしたので、今回は富士山について書いてみようと思います。

まずは 2月23日が 『 富士山の日 』 と定められた経緯からです。


静岡県と山梨県による 『 富士山憲章 』 の制定

1998年11月 、静岡県と山梨県は 、富士山の豊かな自然や美しい景観について、その保護と適正な利用により後世に引き継ぐため、富士山憲章を制定しました。

富士山憲章 では、以下の5項目が定められています。

一. 富士山の自然を学び、親しみ、豊かな恵みに感謝しよう。

一. 富士山の美しい自然を大切に守り、豊かな文化を育もう。

一. 富士山の自然環境への負荷を減らし、人との共生を図ろう。

一. 富士山の環境保全のために、一人ひとりが積極的に行動しよう。

一. 富士山の自然、景観、歴史・文化を後世に末長く継承しよう。

この 『 富士山憲章 』が制定されたときは東京国際フォーラムで制定記念式典も開かれました。

② 富士山憲章推進会議 の設置

1999年6月 『 富士山憲章 』 の周知、定着を図り、富士山環境保全の全国的な運動を推進することを目的に、静岡県、山梨県ほか、国、関係市町村を構成員として、 富士山憲章推進会議が設置されました。

富士河口湖町 ( 山梨県南都留郡 )による 『 富士山の日 条例 』の制定

2001年12月、富士河口湖町 は 『 富士山の日 条例 』を制定し、『 富士山の日は、2月23日とする。』と定めました。

静岡県 による 『 富士山の日 条例 』の制定

2009年12月、静岡県は『 富士山の日 条例 』を制定し、その第2条で、『 富士山の日は、2月23日とする。』と定めました。

山梨県 による『 富士山の日 条例 』の制定

2011年、山梨県は 『 富士山の日 条例 』を制定し、その第2条で、『 富士山の日は、2月23日とする。』と定めました。


簡単にまとめると、以上のような経緯です。

そして、毎年 『 富士山の日 』 には、静岡県・山梨県がともに主催する〔 富士山の日 フェスタ 〕など、いろいろなイベントが開催されています。( 今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くのイベントが中止になってしまいました。)

富士山のことを詳しく知りたいときの情報源としては、上記の各自治体の ウェブサイト以外に、静岡県の 『 くらし・環境部 』が運営している ふじさんネットワーク や 山梨日日新聞社が運営している 富士山 NET などがあります。


富士山はとても雄大な存在であり、見る季節、時間、場所によってその姿は変貌を遂げ、さらに見る者の気持ちや状況によって見え方が異なるときがあります。僕は何かに行き詰まった時などに自然を見に行くことがありますが、富士山を見に行くと、それまでの悩みが小さく感じられたり、無心になることができます。そして、富士山が自分に語りかけてくれているような気持ちになることもあります。

そんな富士山に魅了され、30代前半の頃、富士登山に1度だけ挑戦したことがあります。病弱な自分でもトレーニングすれば少しは強くなれるのではないかという思いが、富士登山という目標にまで至ってしまったのです(笑)。

冬の富士登山は自分には厳しいと思ったので、夏を選びました。とは言っても、「 山の天気は変わりやすい 」 と言われるように、登山中に天気が様変わりすることはよくありますし、 山の気温は標高差と反比例して下がっていくので、夏の富士登山には夏特有の難しさがあります。

僕が富士山に登った日、出発時は快晴で富士山のふもとの平地の気温は30℃を超えていましたが、富士山を登り始めるとだんだんヒンヤリしてきて、最後は寒くなりました。富士山の8月の平均気温は五合目が15℃前後、山頂では5℃前後らしいので、すごい気温差ですよね。

僕の体力は八合目で限界に達して山頂にはたどり着けませんでしたが、富士山から眼前に広がる光景は息をのむほどに美しく、異次元の絶景でした。そして、自分の立ち位置が雲の高さまで達し、雲を突き抜け、そして雲の高さを超えた瞬間は、まるで天国に来たかのような感覚を覚えました。

このときの富士登山の経験でいろいろなことを学びましたが、最も大きい学びは、『 人間の存在は小さくて、可能性は大きい。』ということでした。「 人間は自然の中では小さな存在である。」ということと、「 人間の可能性は大きい。」ということを、同時に学んだのです。

私たちは自然の恵みで生かされています。人間の文明がどれだけ高度なものになり、科学技術がどれだけ発達しても、この事実は変わりません。私たちの暮らしに欠かせない衣食住は、自然に由来するものであふれています。日光、きれいな空気、飲み水、食べ物、家を建てるときに必要な資材も、衣服の材料も、自然からもたらされています。 自然の恵みのおかげで私たちの生活と労働は成り立っています。

そして、私たちひとりひとりには、大きな可能性が秘められています。たとえ環境や病気などの事情で挑戦できることに制限が加わっても、何かに挑戦してみたら自分の想像以上の結果を出すことができたという経験をしたことがある人は少なくないと思います。僕もそのひとりです。病弱でも富士山八合目まで登れたという経験は、自分に内在する可能性の大きさを知る貴重な経験になりました。そして、私たちが様々な可能性を発揮できるのも、自然の恵みによるところが大きいです。

「 自然の中では小さな存在である人間 」と「大きな可能性を秘めている人間 」は、対極的な位置にあるのではありません。それらは 〔 but 〕 ではなく 〔 and 〕でつながる関係です。「 自然の中では人間は小さな存在だけど、大きな可能性を秘めている 」と表現するよりも、「 自然の中では人間は小さな存在であり、そして大きな可能性を秘めている。」と表現した方が、自然と人間の関係( = 人間は自然の恵みで生かされている )をより適切に言い表すことができると思います。僕が先程『 人間の存在は小さくて、可能性は大きい。』という書き方をしたのはそのためです。

【 自然の恵みで生かされていることに日々感謝しながら、自分がやりたいことに挑戦して自分の可能性を発揮していこう。】

昨日の『 富士山の日 』 に、改めてその思いを強くした次第です。


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ABOUTこの記事をかいた人

ピアノ愛好家。特に好きな作曲家はベートーヴェン、ショパン、ジョージ・ ウィンストン。ピアニストでは志鷹美紗さんの演奏が一番好きです。田舎暮らし。読書と動物と美術鑑賞も好き。