こんばんは。
来年 2020年 は ベートーヴェン生誕250年 ですね。ベートーヴェンはショパンと並び、僕が特に好きな作曲家なので、来年は特別な1年にしようと、いろいろ計画しています。ベートーヴェン生誕300年を迎える50年後も自分はまだ生きてるかなぁと想像しつつ(笑)来年は今までにないぐらいの Beethoven Year にしたいと思っています。
ベートーヴェンの地元であるドイツ各地やオーストリアのウィーンでは、 2019年12月16日から2020年12月17日まで『 BTHVN2020 』として、コンサートやイベントが開催されるそうですね。
” BTHVN ” は もちろん、BEETHOVEN の子音を抜き出したものですが、ベートーヴェン自身が ” Bthvn ” とサインしている楽譜もあるそうで、『 BTHVN 2020 』のウェブサイトの ロゴについてのページ で紹介されています。( ページ中程までスクロールすると、その楽譜が見えてきます。ドイツ語で 「 Beethoven signierte einige seiner Partituren mit ” Bthvn ” 」という解説があります。 )
ちなみに、 『 BTHVN 2020 』のウェブサイトの URL 【 https://www.bthvn2020.de 】の最後の 【 .de 】の部分は、ドイツの国別コードトップレベルドメイン( ccTLD ) なんですね。( 日本では .jp )
『 BTHVN 2020 』 専用の Facebook ページもあるそうです。
日本でもさまざまなベートーヴェン企画が予定されたり、現在行なわれたりしていますが、現在開催中のイベントのひとつに、写真家 鷹野晃 さん による 写真展 『 ベートーヴェンへの旅 』があります。会場は東京の ソニーイメージングギャラリー 銀座 ( 銀座プレイス6F )で、2019年12月13日(金)から 12月27日(金)までの2週間開催されています。展示時間は 11:00~19:00 。入場無料で事前予約も不要です。
鷹野晃さんのプロフィール の一部を、ソニーイメージングギャラリー銀座のウェブサイトより、引用させていただきます。
鷹野 晃(たかのあきら)プロフィール
主に人物ポートレート、旅の撮影を、雑誌・企業PR誌などを中心に活動。ライフワークとして東京を独自の視点で撮り続けている。
NHKの番組「こんにちはいっと6けん」や「美の壷」に、夕暮れ散歩や屋上散歩の案内人として出演。2013年から2019年まで、月刊「中央公論」に「東京坂道散歩」を連載。2013年から写真教室「フォト森下」で講師を担当。2017年から動画と写真で東京を記録する「東京観測記」をフェイスブックにほぼ週刊で発信している。
ベートーヴェンについていろいろ調べているうちにこの写真展について知ることができて、早速行ってきました。写真展会場は白を基調とした造りで、 ベートーヴェンが作曲した曲が静かに流れていて、すごく良い雰囲気でした。
展示されていた写真は53点。以下、内容を記します。
( 53点中3点の写真はどんな内容だったか思い出せないので、50点の写真についての記載です。)
01.ベートーヴェン出生の部屋
02.50歳頃の肖像画( 赤いスカーフをしたベートーヴェンが、右手にペン、左手に楽譜を持ち、右斜め前を見据えている、あの有名な肖像画です。)
03.宮廷楽長だった祖父・ルートヴィヒの肖像画
04.ベートーヴェンに多大な影響を与えた師ネーフェ( クリスティアン・ゴットロープ )
05.ベートーヴェンの初恋の女性といわれている エレオノーレ・フォン・ブロイニングの少女時代の肖像画
06.ベートーヴェンにとって特別な存在だった、名家フォン・ブロイニング一家を描いた影絵。ベートーヴェンは4人の子どもたちにとって友人であり、ピアノ教師でもあった。
07.ベートーヴェンが使用した最後のピアノ
08.彫刻家フランツ・クラインにより1812年に造られた胸像。生前、生のプラスチックを顔にプレスして制作したライフマスクがもとになっているため、もっとも本人に近い。
09.弟子であり恋人でもあった伯爵令嬢ジュリエッタ・グイチャルディの胸像
10.遺品であるメガネ、ハサミなど
11.1786年~1790年まで使用していたヴィオラ。ベートーヴェンは宮廷オルガニストであり、ヴィオラ奏者でもあった。
12.愛用のステッキとコンパス
13.補聴器具。28歳頃から難聴に悩まされ、徐々に慢性化し、48歳頃にはほぼ聞こえなくなり、筆談のために会話帳を活用した。
14.1812年、アントーニア・ブレンターノの娘マクセのピアノ演奏上達のために書かれた「ピアノとヴァイオリン・チェロの三重奏曲」の直筆楽譜
15.ベートーヴェンが足しげく通ったマルクト広場にあったレストラン『ツィアガルテン』。写真は1890年頃のもので、レストランは現存していない。
16.ベートーヴェンが7歳3ヶ月で演奏した最初のコンサートの広告
17.1827年3月29日に執り行われたベートーヴェンの葬儀の情景を描いた、フランツ・シュトーバーの水彩画
18.ベートーヴェンの死の2日後にヨーゼフ・ダンハウザーによって製作されたデスマスク
19.遺髪
20.ボンガッセという小路にあるベートーヴェン・ハウスの外観
21.死の床の様子をヨーゼフ・ダンハウザーが描いたリトグラフ
22.ライン川を照らす月光
23.1845年に生誕75年記念として造られたミュンスター広場のベートーヴェン像
24.自然を愛したベートーヴェンがよくひとりで散歩した ライン河畔
25.かつては宮殿だったボン大学。ベートーヴェンは19歳頃にボン大学で聴講生として学んでいた。
26.あちらこちらでベートーヴェンの壁絵やパネルなどが見られるドイツの街の風景
27.1389年創業、ベートーヴェン・ワインが飲めるボン最古のレストラン『エン・ヒュッテン』。ベートーヴェンはここで友人の女性と最初のダンスを踊ったという伝聞がある。
28.1770年12月17日の洗礼を受けた記録が残る聖レミギウス教会。誕生の記録が残っていないため、洗礼の前日16日が誕生日となっている。
29.ベートーヴェンの横顔のパンケーキが食べられる ヒルトンホテル・ボン
30.ベートーヴェン・ハウスのそばにある、レストラン『イム・シュティーフェル』の名物ベートーヴェン・スープ
31.ライン川対岸を望むボン市街地
32.ベートーヴェン広場にある銅像
33.1824年5月、ベートーヴェン総指揮のもと『交響曲 第9番』が初演されたケルントナートーア劇場跡に建っている、ホテル・ザッハー
34.記念館『パスクァラティハウス』( ベートーヴェンが 1804年~1815年に複数回暮らした住居の跡地 )
35.パスクァラティハウスの5階にあるベートーヴェン博物館につながる螺旋階段
36.愛用品だったベッドサイドテーブル、塩・コショウ入れ、砂糖入れ、譜面台など
37.フランツ・クラインが胸像のために作ったライフマスク
38.遺書を書いたウィーン郊外の保養地ハイリゲンシュタットの住居。この遺書が投函されることはなかった。
39.集音装置をつけたピアノ
40.ウィーンの中央墓地にあるベートーヴェンの棺の鍵
41.庭にある補聴器の形をしたオブジェ
42.デスマスク
43.死後に発見された、『 ハイリゲンシュタットの遺書 』
44.『ベートーヴェンの小径』( ベートーヴェンがよく散歩していたシュライバー川沿い )
45.『ベートーヴェンの小径』にある銅像
46.小径にある銅像
47.ウィーン郊外の高台カーレンベルクから望むぶどう畑やドナウ川
48.ハイリゲンシュタット公園にある 散歩姿の像
49.ベートーヴェンが眠るウィーンの中央墓地
50.墓に手向けられていたバラ。ベートーブェンの死の床での最後の言葉は、『喝采を。諸君、芝居は終わった。』 であったと言われている。
50点の写真についての記載は以上です。
あまりに偉大で、自分の人生にとても大きな影響と大きな力を与え続けてくれているベートーヴェンが生きていた証や人生の足跡などを、実際にこの目で見るという経験は、感激に加えて、足がぶるぶる震えるような緊張をともなう特別な経験でした。それぞれの写真を見ながらベートーヴェンの人生について思いをはせるという、最高に幸せな時間を過ごすことができました。
この写真展の様子は、鷹野晃さんご自身の投稿による You Tube 動画でも視聴できます。( 53点すべてではありませんが、かなりの数の写真を見ることができます。)
すべての写真を見終えた後、鷹野晃さんと少しお話させていただきました。とても気さくな方で、温かく接してくださいました。
ベートーヴェン生誕250年を記念して、鷹野晃さんと小説家の 谷克二 さんによる『 ベートーヴェンの真実 ~世界中で愛される人と音楽~ 』(仮称)という書籍が、2020年3月に KADOKAWA から刊行予定だそうです。こちらも楽しみです。↓

僕は将来、ヨーロッパを旅しながらベートーヴェンとショパンのゆかりの地を訪ねるのが夢なのですが、今回の写真展のおかげで、ドイツとオーストリアの旅について、さらに具体的なイメージを描くことができました。鷹野晃さんと関係者の皆様に感謝しています。
鷹野晃さんは 2020年もご自身の『 ベートーヴェン・プロジェクト』を進めるご予定だそうです。
今回のブログは以上です。
最後に、志鷹美紗さんの演奏による ベートーヴェン作曲 『 ピアノソナタ第8番 悲愴 』第3楽章 を共有して終えたいと思います。( 2019年9月23日に東京オペラシティ リサイタルホール で行なわれた 『 志鷹美紗ピアノリサイタル 東京公演 』での演奏です。)
コメントを残す